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2025/08/15

Alki CEO来社 ─ Eñaut Jolimon De Haraneder氏が語るものづくりの哲学

Alki について – バスクから始まった家具ブランドのストーリー

Alki(アルキ)の歴史は1981年、バスク地方北部の小さな村で始まりました。経済的に困難な時期に、5人の友人が地域に雇用を生み出すために、バスク語で「椅子」を意味する「Alki」と名付けた小さな工房を設立。木のぬくもりを活かした職人技と、素材へのこだわり、そして魅力的なコレクションにより、Alkiはフランスの家具業界で確かな存在感を築いてきました。

Alki CEO – Eñaut Jolimon De Haraneder(エニャウト・ジョリモン・ド・アラネデル)氏

2025年6月、AlkiのCEOである Eñaut Jolimon De Haraneder(エニャウト・ジョリモン・ド・アラネデル) 氏を当社にお迎えし、Alkiの歴史や魅力、そしてものづくりへのこだわりについて語っていただきました。

デザインで切り拓いた、Alkiの挑戦

Alkiの変革を象徴するEmea Collectionは、20年以上経った現在もなお生産が続けられているロングセラー商品
「Kuskoa BI Collection」は植物由来のバイオプラスチックをシェルに採用した革新的な家具シリーズ

90年代後半、伝統的家具製造の衰退に直面する中、Alkiは製品にデザイン性を取り入れることで、独自の魅力を打ち出す必要があると考えました。
Jean Louis Iratzoki(ジャン・ルイ・イラツォキ)氏のアートディレクションのもと、新たな製品ラインが誕生しました。2015年には、初のバイオプラスチック製チェアを市場に送り出し、Alkiのエコデザインへの取り組みは国際的にも高く評価されるようになりました。

Alkiの三位一体とEPV※1認定

Alkiは、「デザイン」「職人技」「品質」の三位一体を追求する家具ブランドです。
フランス産オーク材を中心に、ヨーロッパ各地から厳選した素材を取り入れ、卓越した技術と美意識によって独創的な家具を製作しています。
バイオプラスチックや自然素材の粘土、リサイクルPETなどとオーク材を組み合わせることで、革新性と環境への配慮を両立したものづくりにも取り組んでいます。

オーク材と多様な素材を組み合わせてデザインされた製品

Alkiは、2025年フランス政府が伝統技術と革新性を評価する「EPV(Entreprise du Patrimoine Vivant=無形文化財企業)」ラベルを取得しました。このラベルは、伝統技術を継承しつつ革新を続ける企業にフランス政府が与える栄誉ある認定で、地域に根ざしたものづくり、信頼性の高い素材の使用、技術の継承、そして革新への姿勢が評価されたものです。

バスク地方のAlki工房では、40年以上にわたり職人たちが製造工程すべてを担い、高い品質を追求してきました。その想いと技術が形になった、Alki社全体の誇りです。

※1 EPVとは、フランス語の「Entreprise du Patrimoine Vivant」の略で、「無形文化財企業」の意。フランスの優れた職人技や伝統産業技術を持つ企業をフランス政府が認定する制度

空間を選ばない上質と機能

Alkiの家具は、ホスピタリティ、オフィス、公共スペースなど、あらゆる空間に自然に調和し、上質な心地よさをもたらします。
多彩なサイズバリエーションやモジュールを備えたアイテムもあり、多様なプロジェクトに対応します。

さまざまな空間に溶け込むAlkiの家具

Project: Restaurant Epoq
Project: Office Igeldo
Project: Mediatheque Les Capucins


新しくなったAlkiのゼロエネルギー※2工場

Alkiは、持続可能な成長と雇用創出を目指し、バスク地方にゼロエネルギーの工場を建設しました。この施設は自然光を最大限に活用し、暖房や空調を必要とせず、100%再生可能エネルギーで稼働しています。建設を通じて製造工程の見直しも行い、揮発性有機化合物(VOC)の排出量を80%削減。木材廃材も副産物として再利用するなど、資源の持続可能な管理に貢献しています。

さらに、この施設は、効率的かつ持続可能な生産を可能にするだけでなく、職人にとって最適な作業環境を提供し、製造工程の細部まで丁寧に管理できる体制を整えています。

※2 建物で消費する年間の一次エネルギー(電気・ガスなど)を、省エネ技術によって削減しつつ、再生可能エネルギーの創出によって相殺し、実質的にゼロにすることを目指す建築の概念

Alkiは、持続可能なものづくりの核として「永続性」を大切にしています。オーク材は成熟するまでに80〜150年という長い年月を要することから、この貴重な素材を丁寧に扱い、長く愛用される家具づくりに取り組んでいます。設計から製造工程に至るまで、すべての細部にこだわりを持ち、世代を超えて受け継がれていく品質を追求しています。

Alkiの家具を囲んで

左から順に

住商インテリアインターナショナル株式会社 代表取締役社長:久野 直毅
Alki CEO:Eñaut Jolimon De Haraneder氏
Alki Export Manager:Maëlle Da Rocha氏
住商インテリアインターナショナル株式会社 営業本部:宿南 幸江
住商インテリアインターナショナル株式会社 DX推進部:山口 徹

商品に関するお問い合わせは、当社営業担当もしくはこちらまで。

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